Skip to content
公開日:2019/12/01  最終更新日:2019/11/18

個人でもM&Aは可能?方法や注意点を知っておく

大企業がノウハウや技術を手に入れるために中小企業を買収したり、後継者問題に悩む企業を売却に出したりなど、M&A市場は年々活況を見せ続けています。

では、個人でおこなうための方法はどのようになるのか、その際の注意点にはどのような点があるのでしょうか。

なぜ今個人での買収などが活況を見せているのか

個人がM&Aを用いて企業を買収することが多くなっている要因の1つに、老後の資金の不安を解消するため、企業を買収して確実な収入源を得ようとする活動が盛んになっているという背景があります。

近年の長寿命化が進む日本において、定年退職後の収入減が年金だけでは心もとない、豊かな生活を送りたいなどさまざまな理由で、40~50代のうちから投資や不動産などいろいろな金融商品の運用をおこなう人が増加傾向にあるのです。企業のM&Aもそうした資産作りの手段の1つとして注目されるようになったことが、個人での取引が増加しつつある最大の要因の1つです。

さらに、売り手側にもさまざま事情があり、市場が活性化しています。その最たるものが主に中小企業などに見られる後継者問題です。中小企業の経営者の平均年齢が上昇し続ける一方で、その事業を継ぐ人がいない、事業自体に将来性が見られないなどという理由で会社を売却したいと考える経営者が増加傾向にあります。

そうした人たちの中には、相手が個人でも良いからとにかくすぐに売りたいという人も少なくありません。そうした需給のマッチングにより、個人によるM&Aの利用が増加しているという流れになっています。

具体的に自分の欲しい企業を探すためには

では、実際にM&Aで買収したい企業を探すためにはどうすれば良いのでしょうか。それにはそうした企業などを紹介してくれるさまざまな所に赴き、相談する必要があります。

その代表的なものがM&Aの仲介業者です。仲介業者は主に企業同士の取引き業務を中心としている所が多いですが、近年のニーズの高まりを受け、個人向けの案件を取り扱っている所も増えてきました。仲介業者への依頼であれば企業の紹介をしてくれることはもちろん、最終的な成約までをサポートしてくれます。

次に、M&Aアドバイザリーという人に相談する方法もあります。仲介業者よりも細かな希望が伝えやすいという特長があるので、とことんこだわって企業探しをしたいという場合にはこちらを利用するのも良いかもしれません。

また、今では仲介業者などが運営する買いたい側と売りたい側を引き合わせるためのマッチングサイトというのも存在します。好きなときに自分のペースで企業を探せるため、業者などに直接相談する時間がないという人はこのようなサイトを活用すると良いでしょう。

さらに他にも、一部自治体にある後継者人材バンクや事業引継ぎセンターなどの公的機関や金融機関、さらには税理士事務所などでの取り扱いもあるので、さまざまな所を見ておく必要があります。

その後の流れや注意点などを知る

そうして相談先で企業を見つけたら、交渉に移っていきます。その際にはまず買収方法を決定します。個人の場合は株式譲渡や事業譲渡などの方法に分けられます。

その際に注意して欲しいのが、それぞれの方式で引き継げる内容が違ってくるという点です。株式譲渡の場合は、現在買収先の企業で働いている従業員や設備などはそのまま契約できますが、不良債権などの負の部分もあわせて引き継がなければなりません。

一方、事業譲渡の場合は引き継ぎたいものを自身で選べますが、許認可の類や従業員などとの契約が引き継がれないため、思っていた事業内容などがそのまま続けられるかが不透明になります。

それらの点を注意して方法を選んだら、次に現在の経営者との面談をおこない、各種書類の提出などをおこないます。その際の注意点としては、経営者との面談はしっかりとした形でおこなうという点です。表向きの数字などは把握できても、従業員同士の人間関係など今現在の経営者にしか分からない点は多くあります。

さらにそこでは、施設の老朽化によるリスクなど、帳簿に記載されない隠れたリスクなどを事前に確認しておきましょう。そして売り手の企業の税務状況などを税理士などに依頼をして調査してもらい、最終譲渡契約書の締結をおこない最終的な同意に至っていきます。

同意をスムーズにするためには、先述の経営者との面談の際に従業員などとのコミュニケーションを積極的にとる、従業員に納得してもらえるような明確な経営ビジョンを作成しておくなどの根回しなどをあらかじめおこなっておくことも大事になります。

 

個人でのM&Aは浸透してきたとはいえ、まだまだ買い手・売り手ともに分からない所が多い手法であるといえます。そんな中でM&Aを成功させるには、信頼できる相談先などを見つけ、相手方とのコミュニケーションをしっかりととるなどの人と人との繋がりというのが大事になってきます。

自分の将来設計に最適な企業を見つけ、そこで何をしたいかということを明確にして、実際の経営に向かい自分も従業員もより良い生活ができるような運営をおこなっていきましょう。