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公開日:2019/03/01  最終更新日:2019/03/07

M&Aの株式譲渡と事業譲渡の比較!それぞれのメリット・デメリットは?

M&Aにおける株式譲渡は基本的に自社の株式を譲渡することで、会社に属するすべての事業や資産などが対象です。

残しておきたい事業があっても、この場合は残すことができません。一方、事業譲渡は特定の事業を切り出していき、買い手側に譲渡する方法になります。

取り除いた後の事業はそのまま現在の会社に残る仕組みです。これらのやり方にはそれぞれメリットやデメリットが存在します。

 

買い手と売り手では状況が異なります

 

会社を売却するということはスタッフや役員、組織体制や取引先などが対象になりますが、基本的に会社の所有権を他者に譲ってその対価を得ることを意味します。所有権を渡し対価を得るということから一般的な売買と同じことになります。

しかしM&Aには通常の物の売り買いとは違った側面があり、スタッフや取引先など会社に関わる人の人生において影響を与えることになるでしょう。長く時間はかかったとしても関係者に納得してもらえる形でないと、多くの場合は精神的にしこりが残ることもあるので注意が必要です。

高く売却できれば成功かと言うとそうとも言えないようなケースもあり、M&Aにおける成功とは何なのか問われることもあるでしょう。M&Aの成功や失敗について多くの意見がありますが、多くの場合は買い手からの目線のものが多いです。

買い手の立場から見るとシンプルな構造になっていて、企業価値が向上したかがポイントになるでしょう。買い手がイメージした期限までに、ある程度企業価値が上がったという数値で表すことができればM&Aは成功です。

売り手側の立場からM&Aの成功を見ると、一概には言えないところあります。買い手と比較するとM&Aを通し達成したい範囲や度合い・動機などがさまざまだからです。売却には株式譲渡と事業譲渡があり、それぞれにはメリットやデメリットがあるので事前に良く調査しておき譲渡された後などをきちんと想定し契約することをおすすめします。

 

それぞれにはメリット・デメリットがあります

 

事業譲渡と株式譲渡にはそれぞれメリット・デメリットがあり、例えば事業の場合のメリットとして現金を得ることができたり、承継する資産や負債・契約などを限定することが可能です。法的や税務リスクなどを遮断することができ、営業権の償却を行うことができるでしょう。

いくつかデメリットがあり、例えば個別資産や取引毎に手続きが必要だったり手続きがやや煩雑であることがあげられます。仕入先やクライアント・賃貸借契約などを含めた契約を承継するのが困難なケースがあります。許認可などを引き継ぐことができないので、最初から手続きすることになるでしょう。

スタッフの承継に同意が必要なことが多いですが、分割する場合は労働契約承継法などに基づいて同意することなく承継することが可能です。登録免許税や不動産取得税などの軽減がないのでコストがかかるようになり、特定承継扱いになるので合併などのような軽減措置もありません。

株式の場合はメリットとして、株主主導で行うことができたり、売却から創業者利益を得ることが可能です。持ち株比率に合わせて柔軟な資本設計を行うことができ、買い手にとっては比較的簡単な手続きで経営権などを渡すことができます。

手続きが比較的簡素化されているので、事業承継問題などを解決することができるでしょう。

デメリットとして会社すべてを渡すことになるので、特定事業の所有権を保有することができません特に株主が分散しているような場合は取りまとめが難しく、株式発行の瑕疵が支障になるケースもあります。

 

事前に方法を比較検討しておき明確なゴールを決めておきましょう

 

現在M&Aの約70%が株式譲渡と言われていて、オーソドックスな手法と言えるでしょう。株式を選択する理由としていろいろなメリットがあるのですが、近年求人倍率が高く深刻な人手不足などの問題もあり、人手を確保するため雇用契約を結び直す必要がなかったりそのプロセスにおいて離反されてしまうというリスクも少ないことが寄与しています。

中には事業を選ぶ企業もあり、主流である株式を選ばずに事業を選ぶ理由として希望する事業以外の不採算な事業を引継ぎたくなかったり、会社の負債をそのまま引き継ぎたくないという意見が多いです。

株式で会社全体を購入すると買収金額が大きくなり過ぎることがあり、会社としての簿外債務が大きそうということも懸念されています。事業と株式にはそれぞれメリットやデメリットがあるので、どの方法が良いとは一概には言えません。

自社が希望する方法であっても必ずしも相手側が望んでいないということもあるでしょう。M&Aにおいてどのような方法を選択するかで交渉したり、そのせいで交渉が長引いてしまうこともあります。

買い手側と売り手側の双方の意見を尊重しながら、M&Aを成功させることは難しいでしょう。

M&Aを行う場合買い手や売り手・コンサルタントなどの限られた人数で最初から最後まで行われることが多いです。交渉する期間として半年~1年ぐらいになり、孤独な期間とも言えます。M&Aを行なうには明確にゴールを決めておき最後まで交渉するという強い姿勢が求められます。